2018/12/16、早朝のフィールドは深々と寒さが身にしみた。
ベンチは触ると凍り付いている。濡れた布はいつの間にかゴワゴワになって、それが凍っているのに気がついた。実は、濡れた布が外気に触れて凍ることは聞いたことがあるのだけれど、実際に体験することは初めてで、寒さに震えながら感心していた。
少し前まで、半そででも平気な暑い日があったはずだが、いつの間にか季節は冬になっていた。
どこに季節の移り変わりがあったのだろうと記憶を思い返してみると、ここ数週間でクヌギやコナラの黄色い落葉や落葉針葉樹の赤い落葉が通路を埋め尽くしていたことを思い出す。
ここ一週間ほどで、木々の葉は散り、林や森は幹と枝だけの隙間だらけで、鳥の姿がよく見えるようになってきている。
あれほど樹上から飛んできて体にくっついてきたサトクダマキモドキももう姿を見かけない。
ここ数週間が秋から冬への移り変わりだったのだろう。
そんな感慨を後から文章化するときに思い起こさせたフィールドの池では、私的には今季初氷が張った水面にセグロセキレイが飛来していた。
ちょこまかと尾羽を上下させながら抽水植物の間を動き回っている。この寒さに使うカロリーを賄うためだろう、ひょいぱくひょいぱくと葉っぱについた何かを啄んで、ベンベンと鳴いていた。
その池の上空をアトリの30~40羽の群れがジュクジュクと鳴きながら飛んでいく。
冬鳥の季節がはじまった。